お酒と肝臓
週に2日は休肝日を
週に2日は休肝日を設けよう
お酒を飲む人が第一に心配するのは、肝臓病です。
肝臓病の原因の大半はウイルス
実際には肝臓病の原因の大半はウイルスで、いちがいに酒が肝臓に悪いとはいえないようです。
肝臓がアルコールを分解する
アルコール分は胃や小腸から容易に吸収され全身に回ります。
アルコールは分解されてアセトアルデヒドへ
血液内に入ったアルコールは、おもに「肝臓」で酸化分解されます。その後、アセトアルデヒドになり、さらに酸化されて炭酸ガスと水になり、ようやく体外に出ていきます。
肝臓の処理能力の限界
肝臓が1時間に酸化分解できるアルコールは、個人差もありますが、日本酒にして約0.4合。たくさんの量を飲めば、それだけ肝臓は長時間働き続けなければなりません。
もし5合の日本酒を飲んだとすれば、肝臓はアルコール分解のためだけに12時間働き続けなければならず、たとえ寝ていても休まりません。
その晩また飲み始めたら、肝臓は一日中、ほとんどフル稼働させられることになります。これがアルコール性肝炎の第一歩です。
脂肪が肝臓に沈着することも
また、アルコールには脂肪をとかして集める力がありますが、一日中アルコールづけになっていると脂肪が肝臓に沈着し、脂肪肝を起こします。
休肝日は2日連続が望ましい
私たち自身、週休2日など定期的に休養をとっているのですから、毎日晩酌をせず、ぜひ肝臓にも週休を与えてあげなければなりません。少なくとも週休2日、それも2日続けて休ませることが望まれます。
肝臓を壊さない飲み方は?
飲むときは食べる
一度に飲む量を過ごさない、週に2日の「休肝日」を設けることのほかに、肝臓を守るためには、飲むときは必ず何か食べることも大切です。
胃から吸収される
通常は、食べたり飲んだりしたものは腸から吸収されますが、アルコールは、胃から直接吸収される数少ない飲食物です。ですから、胃が空っぽのところにお酒を飲むと、吸収が早く、肝臓の負担が増します。
栄養素がない
また、肝臓がアルコールを十分に代謝するためには、栄養素の補給が必要になりますが、アルコールには栄養素がありません。
高たんぱく、高ビタミン、高ミネラルが必要
ですから、胃や肝臓の負担を軽くし、アルコールの代謝をよくするために、高たんぱく、高ビタミン、高ミネラルで消化がよいものを、つまみに食べることが大切なのです。
しかし、お酒を飲むのは夜、しかも遅い時間まで飲んでいる場合が多いので、量を食べすぎたり、肉類や油料理など高カロリーのものを食べると、肥満の原因になります。とくに男性は、野菜が不足しがちなので、意識して食べるようにしたいですね。